こんにちは、しーちゃんです。
先日、比叡山延暦寺の国宝・根本中堂で行われる、朝のお勤めに参加させていただきました。とても心が清められる体験でした。今日はそのことについて書きたいと思います。
朝のお勤めは開堂前の時間帯におこなわれるので、本来ならその時間のお参りはできません。
しかし、今回私が泊まった「ロテルド比叡」と延暦寺の宿坊である「延暦寺会館」の宿泊者のみ、朝のお勤めへの参加が許可されています。
ロテルド比叡から延暦寺へ
ロテルド比叡はたった29室しかない、こじんまりとしたリゾートホテルです。
私が参加した日の朝のお勤めは、約20名の方が参加されていました。
行程としては以下のようになります。
6時30分 ホテルをマイクロバスで出発
6時45分 延暦寺へ到着 根本中堂まで徒歩5分
7時〜7時30分 朝のお勤めと僧侶のお話
7時45分 延暦寺を出発
8時 ホテルに到着
思っていた以上に至れりつくせりのお勤め体験
真冬の6時30分出発のお勤めということで、かなりの極寒を覚悟していたのですが、意外にも暖かく快適な中でお勤めをさせていただきました。
まずロビー集合時に、ホテルの方からあったかフリース製のブランケットとホカロンをいただきました。
マイクロバスで延暦寺に向かう車窓では、昨夜降った雪が、まるで花のように枝に積もっています。
マイクロバスでは比叡山延暦寺の駐車場に停車し、ここから根本中堂までは5分ほど歩きます。
ただし残念なことに根本中堂は「平成の大改修」の真っ只中。残念ながらその外観を見ることはできません。大改修の終了は7年半後ということなので、しばらくはこうしたお参りが続くようです。
しかし改修中の期間内でも、根本中堂に入ってお参りすることや、開堂後の時間帯なら仮囲いの中の階段を登って、工事中ならではの見学もできます。
おそらく改修終了後は、どっと人が押し寄せると思うので、静かにお参りしたいなら、改修中の今が狙い目かもしれませんね。
根本中堂の中は撮影禁止なので、ここからは文字だけになります。
堂内に入ると、私たちは一般の参拝者になるので、中陣と呼ばれる場所に座ります。この中陣ですが、混み合う時にはここでゆっくりお参りするのも難しいようなのですが、朝は開堂前ということもあり、シーンとしています。
朝のお勤めは、私たちロテルド比叡からの約20名と延暦寺会館からの5名ほどだけが、ここに座って僧侶の方と一緒に祈りを捧げることができる贅沢な体験です。
お勤め中、朝のお堂の中はさぞや寒いのでは・・・
と心配していたのですが、
床にはホットカーペットが敷かれ、その上ホカロンを持ち、ホテルで借りたブランケットをかけているので、心も体も暖かくお参りすることができました。
僧侶の方がお勤めをされる内陣は、私たちが座る中陣より3メートルほど低くなっています。そして僧侶の前には、ご本尊の秘仏や、薬師如来様、最澄の開祖以来1200年灯り続ける不滅の法灯などが祀られた宮殿があります。
こうした作りのおかげで、中陣に座る私達と同じ高さ、つまり目の前にご本尊がいらっしゃることになります(お勤めをされる僧侶の方は、私たちの前ではなく下にいるので)。これは、誰もが仏になれるという、天台宗の考えによるものだそうです。
朝のピンと張りつめた空気の中、自分自身とも向き合う貴重な体験をすることもできました。
また読経の際、私たちの名前を読み上げ、祈りを捧げてくださったのには驚きました。
最澄のDNAは、浄土宗、浄土真宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗へ
実は、最澄は空海とともに遣唐使として唐にわたり、天台宗、真言宗の元となった密教を学んでいます。
また天台宗のDNAはその後、浄土宗の法然・浄土真宗の親鸞・臨済宗の栄西、曹洞宗の道元、日蓮宗の日蓮などに引き継がれています。
そんなことを考えると、比叡山延暦寺は特定の宗教にとらわれない、大きな日本人の心の故郷のように思えてきます。
最後はホテルの美味しい朝食で〆
ホテルに帰ると、美味しい朝食の準備ができています。
私が一番嬉しかったのは、これ!
みんな大好き、ラクレット!
ハイジのアニメの中で幾度となく出てきた、アルムおんじが作るチーズがとろ〜っとかかったパンは、当時の日本のお茶の間に衝撃をあたえましたよね。
今回ロテルド比叡に宿泊し、延暦寺根本中堂の朝のお勤めという唯一無二の体験かできました。