ただいまブログで連載中?の「イギリス鉄道の旅」は、コッツウォルズを出て湖水地方に向かっているところですが、
映画「プーと大人になった僕」を観た娘が、「100エーカーの森に行きたい〜!」ととっても感動していたので、順序が前後しますが、今日は、プーの故郷であるハートフィールドについて書きたいと思います。
(私も早く映画を観に行かなければ!予告を見るだけでも、ハートフィールドで見たのと同じ景色が広がっていて感動してしまいます。)
今日はその前編として、ロンドンからハートフィールドにある「POOH CORNER」までのアクセスと、とってもかわいい「POOH CORNER」のティールーム、そしてハートフィールドの様子をお届けします。
後編では、「POOH CORNER」からフットパス(トレッキングの道)を歩き、森を抜け、プーが好きな遊び「棒投げ遊び」をしたあの橋を目指します。
「Pooh Sticks Bridge(プーの棒投げ橋)」と名づけられたその橋は、かつて 作者A.A.ミルンの息子クリストファー・ロビン・ミルンが実際に「棒投げ遊び」をしたと言われている橋なのですよ。
100エーカーの森のモデルはどこ?
100エーカーの森のモデルとなった場所は、一般的に「アッシュダウンの森」だと言われています。
しかし映画の予告編の冒頭に、プーとクリストファーが棒投げ橋を覗き込むシーンが出てきますが、この橋があるのはハートフィールド近くの「ポジングフォードの森」なのです。
「Winnie-the-Pooh 」の作者A.A.ミルンは、ロビンのモデルとなった息子のクリストファー・ロビン・ミルンが4歳の時に、ハートフィールドに引っ越してきます。
そうしたことから、アッシュダウンの森だけではく、ハートフィールドの近くにあるポジングフォードの森の自然や出来事もまた、プーの物語に多く登場することになります。
こんな理由で、私はアッシュダウンの森だけでなく、ポジングフォードの森も、100エーカーの森のイメージ作りに大きく貢献していると思っているのです。
ハートフィールドには、ポジングフォードの森の「Pooh Sticks Bridge(プーの棒投げ橋)」やクリストファー・ロビン・ミルンが幼い頃によくお菓子を買いに来たお店(今はPOOH CONERになっています)があります。また「Pooh Sticks Bridge(プーの棒投げ橋)」へと続くフットパスは、プーの世界そのものです。
ちなみにアッシュダウンの森は、ハートフィールドからさらに南に10キロほど行った場所にあるため、車がないと行けないのです。
というわけで、今日はロンドンから列車とバスを使って日帰りで行けるハートフィールドへ、100エーカーの森を体験するために行くことにしましょう。
ロンドンからハートフィールドへのアクセス
ロンドンからハートフィールドへのアクセスを簡単に紹介すると
列車:London (Victoria) – East Grinstead 約1時間
バス291番:East Grinstead Station – Heart Field Hay Waggon Inn 約30分ぐらい
いかがですか?案外近いでしょう。
またハートフィールドのバス停から「Pooh Sticks Bridge(プーの棒投げ橋)」へは、歩いて40分ぐらいで行けます。橋への道は、フットパスと呼ばれる車の通らない自然のままの道です。その道がとても素晴らしいので、橋までの散歩が、プーの世界を体験出来る楽しい冒険になります。
(途中の森で、橋から投げる小枝も探さないとね)
ロンドン 〜 イースト・グリンステッドへ
ロンドンからハート・フィールドへ行くためには、まず列車でイースト・グリンステッドを目指します。
ロンドンは行き先によって列車の駅が異なりますが、ほとんどのイーストグリンステッド駅行きの列車は、ビクトリア駅発になります。
ヨーロッパの鉄道ではよくあることですが、窓口にはいつも長蛇の列ができているので、余裕を持って駅に行くか、自動券売機を使って乗車券を購入することをお勧めします。
また帰りの時間を決めなくても往復チケットを買うことができるので、乗車券は必ず往復で買うようにしましょう。往復で買ったほうが断然安いです!
グリンステッド駅からハートフィールドへ
グリンステッドの駅を降りると、駅を出て左側のほうにバス乗り場があります。
わかりやすいようにオレンジの星印をつけてみました。
バス降り場には、時刻表や行き先などの表示がほとんどないので、あらかじめ乗るバスの番号や時刻を調べておいたほうが安心です。
バスのルートだけが貼られていました。ハートフィールドは水色の矢印のところです。
ハートフィールド方面行きは291番のバスに乗ります。
バスはおおよそ1時間に1本の割合でありますが、日曜日はバスが大幅に減るので、しっかりと確認して利用するようにしましょう。
バスの時刻表はこちらから
291 – Crawley – East Grinstead – Tunbridge Wells – Metrobus – Bus Times
ハートフィールドのバス停で降りる際の注意点
「POOH CORNER」近くのハートフィールドのバス停で降りるには、ちょっとしたコツが必要です。
まず「多くの人がハートフィールドで降りるので、すぐわかるだろう」というのは大間違いです。バスの乗客のほとんどの人が地元の人です。
実際に私が利用した8月中旬のトップシーズンの時期も、ハートフィールドで下車したのは、私ともう1組だけでした。
やはりほとんどの人は車で来ているようでした。
ハートフィールドのバス停の難しさは、同じバス停なのに異なったバス停名で書かれている点にあります。
具体的に言うと、
バスの時刻表「Hartfield,opp Church Street」
バス停「Hay Waggon Inn Hartfield」
バスの電子表示板「Hay Waggon Inn」
バスの電子表示板には、もはやハートフィールドも文字もでてきません。
つまりバスの電子表示板だけをたよりにしていると、「ハートフィールド〜〜〜」という停留所名はではないので、乗り過ごすことになってしまいます。
私の場合はありがたいことに、近くの席に座っていたおじいさんが「ハートフィールドに行くの?」と声をかけてくれて、次で降りるように教えてくれたので乗り過ごさずにすみました。
バスの時刻表はこんな風に書かれています。緑で駅とハートフィールドのバス停を囲んでます。
バス停はこんな感じです。
そしてバスの中の電子表示板の写真はないのですが、「Hay Waggon Inn」でした。おじいさんありがとう!
でも、バスの中でわざわざ声をかけてくれたということは、乗り過ごす人がいるのかもしれないですね。
バス停から100メートルほど、バスで通り過ぎた道を引き返すと、道路沿いに「POOH CORNER」があります。
「POOH CORNER」の周辺の建物がすごく可愛い
バス停を降りてから「POOH CORNER」までの建物がすごく可愛かったので、紹介させてください。
バス停の裏(ちょっと高台)の公園
「The Old Post Office」と書いてあります。
白い壁に白い扉、紫の花と緑。素敵ですね。
ピグレットのティールームでランチ
「POOH CORNER」に入ろうとすると、看板の前で座る男の子を発見。私には、もはや彼がクリストファー・ロビンにしか見えません。
「POOH CORNER」のお土産売り場では、プーのグッズがたくさん売っていましたが、私はまだこの先もまだ旅行が続くので、気に入った絵葉書を4枚だけ購入しました。
「POOH CORNER」から庭に出ると、ピグレットのティールームがあります。まさにイングリッシュガーデンの中のティールームなんです。
私は、ティガーのトーストサンドをいただくことにしました。
メニューの一部をご紹介します。こんな素敵な場所でいただくのに、値段がとってもリーズナブルでびっくりしました。
ティガーのトーストなので、シマシマなんだそうです。
ランチをいただいた後は、いよいよ「Pooh Sticks Bridge(プーの棒投げ橋)」を目指して出発です。
地図は「POOH CORNER」で、50ペンス(約70円)で購入することができます。
地図はA4サイズで、日本語の地図もありました。雨の中でも大丈夫なようにパウチがされていましたね。たぶん50ペンスはパウチ代なんだと思います。
地図にはこう書かれています。
「探検に行くの?」プーさんは興奮して言いました。
「探検なんて行ったことがないな。探検はどこに行くの?」
(くまのプーさんA.A.ミルン著)
さぁ、ではいよいよ小さな探検に出かけることにしましょう。
(明日に続く)