ジャズというと、皆さんはどんなイメージを持ってますか。
大人、おしゃれ、渋い、おじさん?・・・
大人っぽい落ち着いた店には、ジャズが流れているイメージがありますよね。
町のイベントやお祭りでジャズの生演奏を聴くことはあっても、わざわざお金を払ってジャズを聴きに行くという人は少ないと思うのです。
ましてや東京ブルーノートや六本木のビルボードあたりで、海外のアーティストのジャズライブを聴くのは、ちょっと敷居が高いですよね。どのアーティストが良いのかもわからない上、チャージ料金が1万円以上なんていうのもざらにあって、特別な理由でも無い限り自分には縁がないと思っている人も多いのではないでしょうか。
(実はお得なプランもあったりで、ちょっとリッチな気分で音楽を楽しみたい大人な方にはこちらもオススメなのですが・・・それはまた後日。)
今日私がおススメするのは、日本を飛び越えていきなりですが、
海外のJazz Festivalです。
さて、世界にはどんなジャズフェスティバルがあるかご存知ですか?
世界3大ジャズフェスティバルを紹介すると、
1 ニューポート・ジャズフェスティバル(アメリカ)
2 モントルー・ジャズフェスティバル(スイス)
3 モントリオール・ジャズフェスティバル(カナダ)
です。
えっ?2番と3番の違いがわからないと思ったあなた、そうなんです。分かりにくいんです。私もよく言い間違えてしまいます。
一応解説させてもらうと、
2番のモントルーは、スイスのジュネーブ近く、レマン湖畔のリゾート地です。
3番のモントリオールは、オリンピックも開催されたカナダ第二の都市です。
おそらく両方とも「Mont=モン」つまりフランス語の「山」から始まるので似た地名なのだと思います。日本も「フジロック」は最初は富士山の麓で始まりまったはず。山の見えるリゾート地は海のリゾート地とは違った良さがあり、音楽に合うんですよね。
それから海外のジャズフェスティバルはジャズ一色ではなく、ヘッドライナーに有名なロックバンドやラッパーが名を連ねることもよくあります。(ちなみに今年のモントルーのヘッドライナーは私の大好きなPhoenix。行きたーい)
さていきなりのカミングアウトですが、ここにあげているジャズフェスティバルはひとつも行ったことはありません。残念ながら、私はジャズフェスティバルに精通しているわけではまったく無いのです。
ただ夫が無類のジャズ好きで、「門前の小僧経を読む」ではないけれど、たぶんちょっとしたジャズ好きの人ぐらいには、演奏を聴きに行ったり、アーティストの名前や曲を知っているかも f^_^; なのです。
ここからは、そんな私が体験したイタリアのすごく素敵なジャズフェスティバルのお話です。
一昨年の年末、夫と2人、イタリアの往復航空券だけを先に押さえておいて、旅程を考えているときに、たまたまイタリアでジャズフェスティバルが開催されているのを知り、「これは行かねば!」ということになったのです。
それは、オルヴィエート・ジャズフェスティバル
正式名称は、Umbria Jazz Festival Orvieto (ウンブリアジャズフェスティバル オルビエート)です。
それでは、まずオルヴィエートを簡単に紹介させてもらいますね。
オルヴィエートはフィレンツェとローマの間にあり、ローマから特急でおよそ1時間、日帰りで訪れる人も多い、ヨーロッパでは人気の観光地です。
駅前にはフニクラ(ケーブルカー)乗り場があり、これで一気に丘の上に登ります。
そうです、オルビエートは丘の上に町が広がる天空の都市なんです。町の中央にはゴシック建築の美しい教会もあり、なんと『世界一美しい丘上都市』と呼ばれているんですよ。
観光で訪れるだけでも素晴らしい、私の大好きな都市の一つです。
そんな素晴らしい都市で、年末年始の5日間をかけて開催されるのが、オルヴィエート・ジャズフェスティバルです。
実は オリヴィエート・ジャズフェスティバルは、ウンブリア・ジャズフェスティバルの冬版で、夏の方はペルージャで開催されているんです。
ペルージャといえば、かつて中田英寿が在籍していたサッカーチームの本拠地なので、日本人にはおなじみの地名ですよね。夏のウンブリアジャズはとても大規模で、今年はテクノポップ界の重鎮クラフトワークも参加するようです。
そして冬の開催地がオルビエート。「世界一美しい丘上都市」で開催されるジャズフェスティバルなのです。
オルヴィエートジャズフェスティバルに行こうと決めたものの、ネットで検索しても出てくるのは古い記事ばかり。とりあえずホテルだけ押さえて、あとは「どうにかなるだろう」と当日に現地入りしました。
まずはオルヴィエートの美しさに感動し、ウンブリッケ(ウンブリア州特産のもちもちのパスタ料理)の美味しさに、またまた感動し、当日券のチケットも難なくゲットすることができ、あっけないぐらい簡単にジャズフェスティバルを堪能することができたのです。
日本では一般的にジャズフェスティバルは、1日券、2日券といった形で売り出されますが、オルヴィエートではライブごとの売り出しだったので、お手頃な値段で買えました。私たちが見たライブは40ユーロぐらいだったと思います。もちろんネットでもあらかじめ買うことができるので、気になるアーティストが見つかった場合は、売り切れる前に購入しておく方が良いかもしれません。
オルヴィエートはローマからとても行きやすいので、是非訪れて欲しい場所です。そしてタイミングが合えば、ぜひ海外のジャズフェスティバルも経験してみてください。
ジャズ好きの人はもちろんのこと、まったくジャズに関心がない人も、きっと思い出深い経験になることだと思います。
次回は、オルヴィエートでの様子をもう少し詳しくお届けしたいと思います。