海外旅行に行く時の心強い味方の一つに「語学力」があると思います。
それは一人旅ならなおさらのこと。私も夏を前に「英語力を磨かなければ!」と意気込んでいます。
でも本当に英語だけで大丈夫?
よく私たち日本人は外国語というと、「英語が話せれば大丈夫!」と思っているところがありますが、考えれてみればあの広いヨーロッパでさえ、英語を母国語としているのはイギリスだけなんです。
ただヨーロッパでは、日本に比べると英語を話せる人の割合は圧倒的に多いですし、特に観光地ともなれば英語が話せればあまり不自由はないかもしれません。
これまでの旅行を思い返してみると、英語が全く通じなくて困った経験が幾つかありますが、そのほとんどがジェスチャーでコミュニケーションを取ったり、英語が話せる人を探して連れてきてくれたりで、楽しい思い出になっていることが多いです。
そんな中で唯一、本当に困った経験があります。
それは、前回のクレジットカード編でもちょこっと書いた「ボローニャで夫の財布スリに遭う」事件の時でした。
(ちなみにボローニャは、ボロネーゼスパゲッティとボルティコ(柱)の街。美食と学問で有名な素敵なところなんですよ。ちょっと写真でご紹介しますね。)
財布をすられたと気づき、ホテルに戻って日本のカード会社に片っ端から連絡し、そしてその後に向かったのが、そう、警察署でした。
ちょっとワクワクしていたのは私だけ?だって海外の警察署に行ける体験なんて、なかなかできないですもん。
警察署前を歩く夫の写真を撮ったりして、その時は余裕だったんです。
ところがその日は日曜日、警察署の表玄関はしまっていて、裏口を探します。
無事見つけなんとか入れてもらったものの、明らかに署内は休日省エネ仕様。薄暗ーい裏口から入ります。
まず出てきた”ちょい悪感のない”おじさん警察官は、私たちの姿を見たとたん、どうも身構えた様子。
イタリア語は自慢じゃないけど話せない私たちに、おじさんは、「イタリア語一本でこれまでやってきましたが、何か問題でも?」というオーラを出しながら、愛想笑いだけを残して引っ込んでしまいました。
ピンチヒッターとして登場したのは、新米っぽいちょっとイケメンのお兄さん警察官。
「あー良かった、英語ができる若者にバトンタッチね」と思ったのもつかの間、どうも英語の語学力は、私たちとどっこいどっこいか、下手をしたらそれ以下かも。
パーティションで区切られた、椅子とテーブルだけが置かれた場所にぎこちなく案内されると、いよいよ、盗難届の作成の始まりです。
「マイウォレット ワズ ストールン」
「・・・?」
ダメです。イタリアを舐めていました。日本人が日本語に誇りを持ち、英語を話せなくても全然オッケーなように、実はイタリア人もイタリア語一本で全然オッケーだったのです。
私たちは観光地にしか行かない上、観光業に携わる人としか話さないので、ヨーロッパの人はみんな英語ができて当たり前、という錯覚を抱いていたようです。
なかなかやり取りがうまくいかず、万事休す。
盗難届の作成は長丁場になることを覚悟したその時・・・
夫が鞄からゴソゴソ一冊の本を取り出しました。
「旅の指差し会話帳」キラーン★
持ってきていたのね。でかした夫!っていうか早く出してよ。
そこからはとってもスムーズ。
お兄さん警察官も一緒になってページをめくってくれてます。
やはり有事に備えて、現地語の準備は必要だと痛感しました。
今は指差し会話帳に変わって、Google翻訳が私の旅のお供になっています。
オフラインで使う時は、音声やカメラは使えないけれど、辞書としてはバッチリです。
あらかじめ現地語をダウンロードしておくことが必要なので、忘れないでね。
実は夏の旅行に向けて、フランス語を少し勉強中。数字は20まで言えるようになりました!もちろんGoogle翻訳フランス語もばっちりダウンロードが済んでまーす。