南仏のニースから片道1.5ユーロのバスで行けるコート・ダジュールの街は数々ありますが、今日はその中でも私が一番好きな街マントンをご紹介したいと思います。
マントンはフランスとイタリアの国境にある街で、南仏の洗練された雰囲気と、イタリアの陽気な明るさかちょうど良い具合にミックスされているのです。
また海岸線沿いの華やかなリゾート地帯と、細い坂道が交錯する旧市街という異なった表情もミックスされ、まさに唯一無二の魅力を持った街なのです。
マントンは昨夏のスペイン〜南仏旅行で訪れた中で、実は一番好きな街だったのです。なのに、どんどん次の旅に出かけてしまい、ブログはエズ村で止まったままでいました。
そんなある日、本屋に並ぶフィガロジャパン ヴォヤージュに見覚えのある風景が!
おっっー!マントン!
遅くなった分一生懸命書くからね。
それではまずアクセスからご案内することにしましょう。
マントンへのアクセス
バスはマントン、モナコ行きの100番です。
バス停は「le port」です。
こちらのバス停とバス時刻表の記事も参考にしてください。
マントンへは約1時間半のバス旅ですが、美しい海岸線を堪能しながら走るのに加えて、途中モナコ公国を横断するので、観光バスのようでまったく飽きることがありません。
ただし注意点が一つあります。それはバスに乗る際には、「絶対に右側の席に座る」ということです。マントンはニースから東の方角なので、行きは右側が海岸線になります。またフランスは右側通行なので、行きの方が海側の道を通ります。
ニースを出発したバスは、まずモナコに向かいます。
バスは海より少し高台を走るので、こんな風に綺麗に海岸線を見下ろすことができます。
途中、日本ではあまり知られていないリゾート地やハーバーを通ります。それらしきお客さんが降りて行く停留所が何箇所かありました。
モナコに近づく時、モナコを抜けた後、こんな風にモナコの遠景を眺めることもできます。
バスか終点に近づいてきました。
ここでおすすめポイントが2つあります。
・終点の「Menton Gare Routiere」まで行くと駅の方に向かうことになります。観光のためには海岸線まで戻って来なければなりません。1つ手前のバス停「Casino」で降りましょう。
・観光案内所がすぐ近くにあるので、地図をもらいましょう。残念ながらフランス語の地図しかありませんが、スタッフの方は英語で応対してくれます。行きたい場所の確認もできます。またここでレモングッズがたくさん売ってます。
下の地図の青いマルがバスの終点「Menton Gare Routiere」、ピンクのマルが「Casino」です。lemon festivalと書かれたところに観光案内所があります。観光案内所も海岸線も「Casino」の方が近いですね。(私が訪れた時は、観光案内所のすぐ近くのバス停「Bioves」に止まりましたが、その後の時刻表を見ると停車しなくなったようです)
観光案内所の前の道は緑のプロムナードが続いています。
観光案内所
地図を使って見どころを紹介します
マントンは歩く場所によって、まったく異なった表情を見せてくれるため、本当に街歩きが楽しいです。
それでは観光案内所でもらった地図を使って、おすすめのスポットをいくつか紹介しましょう。
まずはマントンの全体図ですが、左のピンクの⬜︎がスタート地点の観光案内所。右上の☆が、イタリアに続く海岸線が見渡せる高台の墓地です。ここを目的地として、往復違うルートで歩きましょう。
拡大図を使って、さらに詳しく案内することにしましょう。
① マントンのマルシェ(市場)
② ジャン・コクトー美術館と要塞美術館
③ ビーチ
④ サン・ミッシェル教会など
⑤ 古城の墓地(イタリアへと続く海を眺める)
⑥ 旧市街(可愛い街並み)
私なりにマントンの旧市街周辺ののおすすめスポットをまとめてみました。ピンクの矢印はビーチから旧市街のある高台に上っていく階段の場所です。
番号順に回ると、行きは海岸線に沿ってマントンの海を堪能し、ピンクの矢印の場所から旧市街に入ります。階段を上り教会を訪れ、その後イタリア側が見渡せる墓地に向かいます。帰りは旧市街の細い坂道を楽しみながら、レストランやお店が並ぶ大通りに下りてきます。
マントンを歩いてみましょう
まずは観光案内所を出発です。観光所前のプロムナードを南下すると、海沿いに立つカジノが見えてきます。
その先には素晴らしい地中海が広がります。ニースより海が近くて、青々とした海に見えるのは気のせい?
ここ「プロムナード・デ・ソレイユ(太陽の散歩道)」では、華やかなリゾート地としてのマントンを楽しみます。
矢印の先には「ITALIE」の文字が。
ここからイタリア国境までは2キロくらい。
マントンのマルシェ(市場)
マルシェは中よりも外が賑わっていました。
ジャン・コクトー美術館と、
少し離れたところにあるジャン・コクトー要塞美術館。
時間の都合で入館しなかったのですが、後からつくづく後悔しました。
要塞美術館の前の道を曲がると、マリーナが見えます。
その先にもビーチがあります。
こちらのビーチの方が賑やかな感じでした。
シャワーを浴びる人たち。
日本では年をとると水着姿に抵抗がある人が多いですが、海外では水着姿がイケてるとかどうとか、そんなことを気にする方がイケてないのかも。
ビーチから見上げた旧市街。ほんと素敵な景色です。
ビーチから道路を渡って旧市街に向かうことにしましょう。高台に教会が見えています。
近々音楽フェスティバルがあるようです。
階段に埋め込まれた石の模様が可愛いです。
振り返ると、ビーチが眼下に広がります。
サン・ミッシェル教会は、17世紀に建てられたバロック様式の教会。
コート・ダ・ジュールのバロック様式の教会の中では、もっとも大きく美しい教会のひとつだそうです。
教会前の広場では音楽フェスティバルの準備が。
すぐ隣に建つ教会も美しいです。
教会を抜けて、古城の墓地へ向かいます。
途中それらしき入り口がありますが閉まっています。古城の墓地は広いので、高台に近い入り口を探します。
少し歩くとまた墓地の入り口があり、ラグビーの記念オブジェとプレートを発見。
調べてみると、ラグビーの発明者として知られる「ウィリアム・ウェッブ・エリス」の像。イギリス人ですが、病気療養先の南仏で亡くなりました。マントンの教会に葬られていたのを、海の見える高台にお墓を移したそうです。おそらくこの古城の墓地にお墓があるのでしょうね。
すぐ横のプレートには2007年のフランスワールドカップの参加国20カ国の代表の署名とウィリアム・ウェッブ・エリスを讃える言葉が書かれていました。フランスでワールドカップが開催された記念に、この像が建てられたのでしょうか。私はラグビーには疎いのでお墓参りを行いませんでしたが、ラグビーファンの人にとっては大切な場所なのかもしれませんね。
ウィリアム・ウェッブ・エリス像の横に階段があります。ここから入るようです。
ここが古城の墓地の中でも、イタリアを見渡せる高台に一番近い入り口です。
立派なお墓が並ぶ中さらに高台に登ると、
ジャーン!
イタリアに続く地中海が広がります。
湾の先の辺りはもうイタリアです。
マントン側に目をやると、先ほど通ったマリーナが見えます。
振り返ると山にぽっかり白い雲も。
墓地だけど、ベンチに座って景気を眺めている人もいました。
さて帰りは旧市街の小径を通ることにしましょう。イタリアのような南仏のようなほんと可愛い街並みでした。
洗濯物がイタリアっぽいです。
教会と真っ白なシーツ
ちょうどお腹も空いてきたので、ふらっと入ったお店でキッシュをいただきました。イタリア料理の店もありましたが、翌日はフランスを離れミラノに行くので、ここではあえてフランスのメニューをいただくことにしましょう。
いかがでしたか?記事から私のマントンラブが伝わったでしょうか。
(実は、このブログのタイトルの後ろの写真はマントンなのですよ)
ニースを訪れた際には、ぜひぜひ足を伸ばしてもらいたいステキな街です。
こちらの記事ももしよければ。