今日は、ゴッホが芸術家の楽園を作ろうと夢見た街、アルルに行きたいと思います。
実はゴッホの有名な作品の多くは、1888年2月にアルルに移り住んでから、その後サン・レミの療養院に移り、彼が拳銃で自らの命を奪う1890年7月までのたった2年余りの間に描かれています。
ちょうど出発前にNHKのBSで、ゴッホの自伝的映画である「炎の人ゴッホ」が放映されていたのを見ました。ゴッホにとってアルルは、夢と希望に溢れていた生活から一転し、ゴーギャンとの共同生活が破綻し精神病院に入院することになった街だったのですね。
しかしゴッホ役のカーク・ダクラス(懐かしい!)が本当にゴッホっぽくって、感心してしまったな〜。
ところで何気にカーク・ダクラスをググったら、100歳になってまだご存命でした。すごい!!
ゴッホは、画家の友人ベルナールに宛てた手紙の中で「この地方は大気の透明さと明るい色の効果のため日本みたいに美しい。水が美しいエメラルドと豊かな青の色の広がりを生み出し、まるで日本版画に見る風景のようだ。」と書いています。
さてさてゴッホが日本のようだと評したアルルはどんな街なのでしょうか。
旧市街までは駅から南に向かって少し歩きます。
カヴァルリ城門に入ると旧市街です。
ゴッホの名画の聖地巡礼
「アルルの公園の入り口」
夏の庭園の入り口に、ゴッホの絵のパネルがあります。
こんな風に絵のモデルになった場所にはパネルが飾られているので、絵と見比べると面白いですね。
実はこのアルル旅の翌年のワシントン旅行で、フィリップス・コレクション美術館を訪れ、「アルルの公園の入り口」の本物を見ることができました。
次に巡るのは、ゴッホが自分の耳を切り落として入院することになった精神病院の跡地です。今はエスパス・ヴァン・ゴッホという建物となり、中庭に面してはお土産物屋さんなどが並んでいます。
庭はゴッホの絵をもとに、再現されたようです。
「アルルの病院の庭」
お互い強烈な個性の持ち主だったゴッホとゴーギャンの共同生活は、2ヶ月ほどで破綻します。ゴーギャンはゴッホのもとを出て行くことを告げますが、そのことに絶望したゴッホが自分の耳を切り落としたとも言われています。(諸説あるようですが)
次は夜のカフェ・ヴァン・ゴッホへ向かうことにしましょう。
「夜のカフェテラス」
今はゴッホのいた当時とは、違うお店になっているようです。
アルルの跳ね橋への行き方
最後にアルルの跳ね橋を見に行きたいと思います。徒歩では1時間かかるのでタクシーを利用することにしましょう。
ここではアルルでのタクシーの利用方法を紹介したいと思います。
まずは夏の庭園のそばにあるインフォメーションでタクシーの利用方法を聞きました。
するとインフォメーションのお姉さんが親切に、タクシー会社に電話をかけてくれました。・・・・・しかし電話はつながらず。また来ますと伝え、
30分後ぐらいにまたかけてもらおうと出直しました。
すると違う担当のお姉さんが、今度は電話ではなく、2カ所のタクシー乗り場を教えてくれました。(こんな風に地図に丸印を書いてくれました 上が北)
まず近い方のインフォメーションの前のTAXI乗り場に行ってみると、そこはどう見てもお土産物屋さんです。隣のオレンジと白のシマシマの建物の扉の上に「TAXI」の文字を発見!
しかしそれらしきものは他にないので、お土産物屋さんに聞いてみると・・・
お土産物屋さんのオーナー(?)のおじさんが、「ちょっと待ってて」とタクシーの運転手さんに早変わりです。
お店の隣に停まっている車がタクシーでした。
料金はメーターで走ってくれました。17ユーロから20ユーロぐらいになるということだったのでOKしました。
「アルルの跳ね橋」
この跳ね橋はゴッホが描いたものではなく再現されたものということでしたが、わかっていてもやはり感動しました。
おじさんもそんなに英語が得意ではないようでしたが、運転中、下手な私の英語に付き合って話をしてくれました。
帰りはアリーナ(円形競技場)まで送ってもらってタクシー代は19.5ユーロでした。
アルルはほとんどタクシーが走っていないので、利用の際はインフォメーションで頼むか、インフォメーション前のお土産物屋さん兼タクシー業のおじさんにお願いすることをお勧めします。
アルルは本当に可愛い街だった
これについてはあれこれ説明は不要かな。写真をみてください!
さすがフランス!街中の現代アートもかっこいい
ちょうどギャラリーでDiorの広告写真を展示しています。おしゃれー。
忘れちゃいけないアルルにももちろん古代ローマの遺跡が
どーんと円形競技場が、カヴァルリ門からまっすぐ歩いたところにあり、私たちを迎えてくれます。
その裏には古代劇場も。なんと紀元前1世紀の建物です。
アルルは小さな街ですが、見所が本当にたくさんありました。
ゴッホはアルルを日本のような美しい街だと言っていましたが、とても光栄に思いますね。
駅までの帰り道はローヌ川に沿って歩くことにしましょう。