ワシントン編

フィリップスコレクション ルノアールの舟遊びの昼食は必見 ワシントンD.Cで印象派を堪能。

スミソニアンの美術館・博物館群からは少し離れますが、ワシントンD.Cに訪問の際、美術館「フィリップスコレクション」はぜひ訪れてほしい場所です。

なんと言っても、「フィリップスコレクション」には、ルノワールの「Luncheon of the Boating Party(舟遊びの昼食)」があります。私は最初、この作品を見るだけでも訪れる価値が十分あると思っていたのです。

しかし来館してその思いは大きな間違いだったことに気づきました。「フィリップスコレクション」の魅力のうち、ルノワールの作品は氷山の一角。本当に多くの素晴らしいコレクションの数々で埋め尽くされた美術館でした。

もとはフィリップ夫妻の邸宅を美術館にしたということですが、さすが元大富豪の邸宅。日本の一般的な美術館かそれ以上の広さがあり、見応えは十分です。

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「フィリップスコレクション」は、19世紀のフランス印象派やポスト印象派の作品を中心として、彼らに影響を与えた印象派以前の作品や、ボナールやピカソ、マチスといった印象派以降の作品も揃っています。

またモダンアートも充実しており、クレーをはじめとして、カンデンスキー 、ミロ、モンドリアン、そしてアメリカを代表するアーティストの一人であるロスコの素晴らしい作品があります。

アクセス

「フィリップスコレクション」の最寄駅は、地下鉄レッドラインの「デュポンサークル駅」になります。

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「ユニオンステーション」からならレッドラインで一本で行けます。スミソニアン方面からなら「メトロセンター」で乗り換えて2駅目です。

「デュポンサークル」からの行き方は、下の地図の通りになります。

基本情報

開館時間 火・水・金・土 10:00~17:00

                     木 10:00〜20:30

                     日 12:00〜19:00

閉館日    月 おもな祝日

料金    常設展だけなら平日は任意の寄付    

                                     土日は10ドル

            特別展は12ドル

私が訪問したのは木曜日の夜(20時30分まで開館)だったのですが、 ガラガラだったせいか、特別展のお金を払ってないのに、「入っていいよ」と入れてもらえました。

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日本と違い海外の美術館では、スタッフの方が気さくに声をかけてくれることがよくありますね。
「フリップスコレクション」は、格式高い美術館という雰囲気なのに、とても暖かい印象を持ちました。

作品の一部を紹介します

フィリップスコレクションは4,000点以上の作品を収蔵しているということなので、展示内容は、訪れる時期によって変わるようです。

ガイドブックに載っている作品が展示されていなかったり、逆に思いがけない作品があったりと、何度も訪れたくなる美術館だと思いました。

それでは私が訪れた際に展示されていた作品を、一部ですが紹介させてもらいますね。

ドガ「Dance Rehearsal」

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マネ「Spanish Ballet」

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セザンヌ「Fields at Ballevue」

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ゴッホ「The Road Menders」

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ドガ「After the  Bath」

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そしてそして・・・部屋の入り口から見えるのは

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ルノワール「Luncheon of the Boating Party」

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写真を見ていただいてもわかる通り、部屋に一人、椅子に座ってしばしルノワールを一人占めです。

この他にも、

エルグレコ「the  Repentant St.Peter」

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ピカソ「Reclining Figure」

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ピカソの青の時代の作品「The Blue Room」も素敵。

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 モダンアートからは、

カンデンスキー 「Succession」

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ミロ「The Red Sun」

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マチス「Interior with EgyptianCurtain」

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またボナールのコレクションはアメリカ随一ということで、魅力的な作品がたくさんありました。

ボナール「The Checked Tablecloth」

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 ボナール「Early Spring」 

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特別展は「クレー以後の10人のアメリカ人アーティスト」でした。

この特別展会場以外にも、美術館内にクレーの作品がたくさん展示されているのが印象に残りました。

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 クレー

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そして最後に「フィリップスコレクション」の至宝の部屋 

「ロスコの部屋」 

なんとこの部屋にはロスコの作品が3点。ロスコの作品に囲まれるという至福の時間を体験できます。

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アルルの風景に感動の再会

数ある「フィリップスコレクション」の中で、今回私の心を一番捉えたのは、この一枚でした。

ゴッホ「Entrance to the Public Gardens in Arles(アルルの公園の入り口)」

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実は昨年の夏に南フランスのプロバンス地方「アルル」を一人旅した際に、勝手に「ゴッホ聖地巡礼の旅」と名付けて、絵のモデルになった場所を巡ったのです。

その際にアルルの公園を訪れたのですが、「Entrance to the Public Gardens in Arles(アルルの公園の入り口)」の絵はどこの美術館にあるのかわからなかったのです。

しかし「フィリップスコレクション」で突然私の目の前に現れたのは、紛れもなくゴッホによるアルルの公園の景色でした。

夏にアルルで撮影した解説のパネルと公園の入り口から見た写真)

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www.love-voyage.com

本当に嬉しいサプライズでした。やはり美術館巡りはやめられませんね。

 フィリップスコレクション周辺の様子

「フィリップスコレクション」のある「デュポンサークル駅」周辺は、世界各国の大使館が並ぶとても落ち着いた一帯です。人通りが多いというわけではないですが、ご覧の通り治安の良い場所なので、駅までの道、夜の一人歩きもあまり不安はありませんでした。

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また「デュポンサークル駅」周辺は落ち着いた飲食店も多く、美術館を堪能した後、ゆっくり食事をするのにも適しています。

一人旅だとついつい適当な場所で夕食を済ませてしまいがちですが、ここでは一人でも入れそうな気軽なイタリアンレストランを発見。ワインもゆっくり楽しむことができました。

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 お店のホームページはこちら

www.latomatebistro.com